海外留学で新たな挙式スタイルを学ぶウエディングプランナー

海外の結婚式の文化や風習、お祝いの仕方などを日本での結婚式に取り入れるために学ぶために海外留学をするウエディングプランナーがこのところ増えてきています。
日本の結婚式は、もともと神前式や人前式、特に民間の大衆文化として江戸時代に一般的に執り行われていたのは、意外にも人前式が多く、それが時代の変遷と共に神前式、その後チャペルウエディングのキリスト教式に移り変わっていった、という歴史があります。
人前式から神前式へトレンドが変化してきたきっかけになったのが、明治33年の大正天皇と節子姫の結婚式でした。今の神前式のスタイルは、その当時の皇太子であった大正天皇と九条節子姫が皇居内にある「賢所」と呼ばれる、天照大御神をまつる御殿であり、一般的には神社に相当する場所にて執り行われたご婚儀に由来しています。この翌年には、大正天皇と節子姫の皇室の婚儀を参考にするかたちで、現在の東京大神宮が創設されました。その後、次第に全国各地へと神前式の結婚スタイルは普及していったのでした。明治33年と言えば、西暦ではちょうど1900年にあたる節目の年ですが、神前式のトレンドのスタートは117年前であり、それまでは人前式が主流でした。
その後、日本でキリスト教式のチャペルウエディングが主流となり始めたのは1980年代頃で、今から約30〜40年程前の事です。キリスト教はフランシスコ・ザビエルにより、日本に入ってきたのは1549年と伝えられていますが、キリスト教式の結婚式が現地のようなスタイルで日本で行われたのは、明治初期の頃と言われています。江戸時代はキリスト教は禁教とされていたため、信徒はいても大々的に結婚式で信仰を明らかにできなかったと考えられるため、明治以降に日本でキリスト教式の結婚式が取り入れられるようになったのは当然のことでしょう。しかし、日本にはキリスト教信徒の人口は現在においてもおよそ200万人程度と言われており、日本人全人口比で見た場合、僅か1%前後の方しかキリスト教に対する信仰心はありません。しかし、現在、日本で挙げられる結婚式の60%近くがキリスト教式のチャペルウエディングであり、主にプロテスタント様式の結婚式が採用されています。海外の方々から見れば、いささか奇妙に思えるこの現象ですが、戦後日本では信仰の自由が権利として護られていますので、どのようなスタイルで結婚式を挙げるかは新郎新婦の自由です。日本でキリスト教式のチャペルウエディングが流行し始めたのは1980年代の頃で、日本の高度経済成長に合わせて、海外の文化を積極的に取り入れる動きや日本経済の力強さとグローバル化、そして、それまで主流となっていた神前式に比べて、衣装、メイクの手軽さや近代的現代的な装いや雰囲気、また、費用面でも神前式に比べ、チャペルウエディングの方が比較的安く済ませる事が出来る、といったことや、特にプロテスタント様式の結婚式の場合、必ずしも教会施設でなくてはならない、というカトリックのような考え方ではなく、外観や様式にとらわれすぎない自由さや神社やカトリック教会のように特定の場所に限定されずにホテルや専門式場内でも結婚式を挙げる事が出来るという言わば手軽さも相まって、一気に結婚式スタイルの主役に躍り出ることになりました。
こうして見ていくと、日本で行なわれる結婚式は、このわずか100年ほどの間に3つのスタイルがその主役の座につき、現代においても、必ずしも宗教的背景がなくとも好みのスタイルで結婚式を今日でも挙げるという、世界的に見ても比較的稀な結婚式文化を持っている国と言えるでしょう。
現代においても結婚式は神前式で行い、披露宴では洋装、あるいはその逆で結婚式はチャペルで洋装、披露宴では和装と洋装のお色直しなどのパターンもあり、結婚式における色々なスタイルが受け入れられやすい素地を持っている、とも言えるでしょう。
それ故、ウエディングプランナーは、勉強を重ね、工夫をし、センスを磨くことで、色々なスタイルを結婚式に持ち込む事ができます。
前述のとおり、そもそもキリスト教式の結婚式は日本の長い歴史の中でここわずか30〜40年ほどで市民権を得たスタイルであり、その間にキリスト教式結婚式の本場であるアメリカやヨーロッパから様々なスタイルや結婚式にまつわる習慣が持ち込まれました。その役を担ったのが、ウエディングプランナーであり、ウエディングプランニングの知識を習得したブライダル雑誌の企画担当者であったりしたわけです。
こうした方々は、多くの場合、ブライダル専門学校や大学に在学しているときに留学したり、ブライダル業界に就職後、キャリアアップや見聞を広めるために海外留学をしたりした方々で、現地の式場で現地の結婚式を見学したり手伝ったり、海外で仕事をしながら大学などでウエディングプランニングについての勉強をして本場で学んだりした方々です。
海外のウエディングも技術の進歩やライフスタイルの変化に合わせてその形が変わってきていますが、日本でまだ紹介されていない伝統様式や結婚式にまつわる習慣などはまだまだたくさんあります。
フラワーシャワーやライスシャワー、ブーケトスやブートニアなども最近でこそ一般的でチャペルウエディングで見ない機会のほうが少ないくらいですが、こうした習慣も欧米からウエディングプランナーが持ち込み、日本で一般的するにはメディアや雑誌の力と年月をかけて日本の結婚式文化に浸透したものです。
ウエディングプランナーが海外のウエディングを学び、日本に紹介する事でこれまでと同様、新たな結婚式文化が日本で育つかもしれません。そうした意味においてもウエディングプランナーが海外留学する事は非常に意義深いものとなるでしょう。
昔は披露宴で定番だった尾頭付きの鯛などはあまり見なくなり、引出物も以前は風呂敷いっぱいに包んで持ち帰っていたようなスタイルから今はカタログや小物が主流となり、スタイルはどんどん変化していきます。結婚式は大体3〜4世代の年代層が一堂に会するイベントですので、スタイルが変わっていく中、当然軋轢が生じます。以前のスタイルに慣れ親しんだ世代からは、あれがなくなりこれになるなど考えられない、とか、昔はこういうのが当たり前でこれが無いのは失礼・非常識、あるいは、新しいものにはついていけない、おかしい、などという声を乗り越えて今のスタイルが確立されていることを思うと、今後これからブライダル業界で活躍しようとする若い世代にも色々なチャンスが溢れているように感じます。
現在は少子高齢化や景気低迷、格差の拡大を背景に、地味婚やスマート婚などが流行ってきています。これも一つのスタイルの変化であり、そうした中でブライダル市場は新たな市場刺激策を常に模索しています。
新しい演出方法や来賓者達への気配りのアイテム、引出物やドレスのスタイルなど、幸せにちなんだ由来や目新しさがあれば、新しい提案や演出のもとにお客様が集まるかもしれません。そうしたチャンスを得るためにも海外で学び、日本に新たなサービスを創出するセンスを磨いてみてはいかがでしょうか?ウエディングプランナー向けの海外留学は比較的短期の留学プランが多く、仕事をされている忙しい方でも参加しやすいのが特徴です。海外で見聞を広めることで日本に新しいスタイルを持ち込むきっかけができるかもしれません。
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