ウエディングプランナーが違いを作る

戦後からこれまでに日本のウエディング業界は色々な変化をしてきました。

それまで人前式や神前式がメインであった挙式スタイルは、1980年代以降欧米のチャペルウエディングスタイルに変わりました。

また、ブライダル業界の営業スタイルも大きく変わりました。ゼクシィなどに代表されるブライダル雑誌の登場以前は、結婚式は完全な売り手市場であったと言われており、挙式を挙げる新郎新婦及びその家族の側がもつ情報や選択肢は非常に狭いもので、限られた中から結婚式場やスタイルを選ぶため、予算構成の選択肢も少なく、ほとんどがよく似た結婚式になるケースが多かったと言われています。

しかし、ゼクシィなどに代表されるブライダル雑誌の登場により、ブライダル業界に大きな変化が訪れました。それは、様々な結婚式場の情報が一つところに集まる当時としては画期的なことでした。今では当たり前の話のようですが、それまでは、婚礼を手配するエージェントプランナーが持つコネクション、取引先の中から限られたホテルや結婚式場を選ぶのが一般的で、その内容もいわゆるお仕着せ型の決まりきった内容を式場側やエージェント側から決められてしまうケースが多い多いものでした。しかし、そうした状況もブライダル雑誌の登場により大きく変化します。誰もが安価に、しかも書店で手に入れられる情報誌で、数々の式場にアクセスできるようになり、また見積もり比較や色々なプランの選択ができるようになったことから、ブライダル業界の側も変化せざるを得なくなったのです。

これまでお仕着せ婚礼手配のゲートウェイとなっていたエージェントプランナーは、顧客である新郎新婦やご家族の要望を取り入れたプランを提示できなければ顧客から選ばれることのない時代へと移り変わり、また以前のようなビジネスモデルが通用しなくなったことから廃業していくフリーランスのブライダルエージェントプランナーが数多くいました。

その流れを組むようにして、今度はインターネット利用の一般化が進み、ブライダル雑誌のあり方も紙媒体、雑誌媒体から、インターネットホームページやブライダル業界専門のポータルサイトへと変わってきており、これらは結婚式場を選ぶ顧客の行動がさらに変化してきていることを現しています。

さて、こうした中、今後はブライダル業界においてどのような展開が待っているのでしょうか。様々な可能性が考えられますが、一つはウエディングプランナーのあり方が変わってくる可能性がある、ということです。

現在、ブライダル業界ではフリーランスで活躍されているウエディングプランナーへの注目度が以前よりも高まってきています。

その理由としては、フリーランスで活躍するウエディングプランナーの方々は、何かしらの専門性が高く、ある特定の分野に特化している方が多く、その独自の強みを活かして顧客を継続的に獲得していっているからです。

インターネットがこれほど一般化し、普及する以前はこうしたニッチなビジネスモデルを成立させることは大都市圏に限られたもので、限定性があるものでしたが、現在はウエディングプランナーにインターネット環境があり、自らの強みを十分にPRできる媒体を活用できるスキル、具体的にはホームページやランディングページ、またSNSでの発信やインターネット広告、メルマガ、ブログなどを効果的に運用できるスキルがあれば、仮に大都市圏でなく地方であっても、事務所がなく個人レベルの事業体であったとしても、ビジネスとして成立させる事が可能な時代になってきています。

そのため、フリーランスで活躍されているウエディングプランナーの多くは、コアな顧客をしっかりと捕まえていて、ニッチなニーズに対して十分な対応ができています。

例えば、外国人の新郎新婦への対応に特化したウエディングプランナーや海外の特定の国だけを専門に取り扱うウエディングプランナーなど、この道では負けない、というものを持っているフリーランスウエディングプランナーは強いです。インターネットで広く集約を行えますし、外国人相手のマーケティングもインターネットであれば世界中に発信できますから、そもそもの顧客のパイが違います。彼らは留学などによって鍛えた語学力や現地とのコネクションを最大限に活かし、フリーランスウエディングプランナーとして確固たる地位を築く事に成功しています。他にも、欧米式の人前式ウエディングプランニングに特化したフリーランスウエディングプランナーや日本ではまだあまり一般化していない、イスラム式の結婚式のウエディングプランナー、など日本ではマイノリティーの様式で日本人相手だけでは成り立ちづらい分野であっても、海外から来られるお客様も対象に考えた場合は、十分に成立させる事ができる分野はフリーランスのウエディングプランナーにとって大きなチャンスとなってきています。但し、十分な語学力が必要となる上、彼ら外国の文化や結婚式の様式について十分に知っておく必要があるでしょう。

近年、COOL JAPAN政策などを中心に日本の文化を海外に発信していこう、日本の優れた観光資源を活かし、外国人の方々に日本に来てもらおう、という動きが出て来ています。

その影響でか、日本で結婚式を挙げる外国人の方々は増えて来ています。日本には、日本庭園や和装、和食、建築様式など、結婚式においても活かせる外国に誇れる独自の文化がたくさんあります。しかし、そうした優れたハードを紹介するにも、ソフトがしっかりしていないと外国人の方々に喜んで頂くことはできません。

外国人の方々にとってストレスが少なく、また新鮮で楽しんで頂ける結婚式を作り上げるためにも、彼らの文化をよく理解し、タブーや習慣などにも配慮した上で、素敵なウエディングプラン二ングを組み上げていきたいものです。

これまで日本においては、ホテルや結婚式場といったハードを持っていてこそのブライダルビジネス、ということが当たり前の時代でしたが、実は、多くの国では、ホテルや式場は会場貸しの立場で、海外のブライダル業界において強いのはハードを持っている会社ではなく、顧客とノウハウを持っているウエディングプランナーの側です。日本のホテル・婚礼施設にとって、インターネットの普及は前述のフリーランスウエディングプランナーへの注目に伴い大きな変化が訪れる可能性があります。

ウエディングプランナーがお客様からプロとして認められ、頼りにされ、この担当者にプランニングをお願いしたい!、と選ばれる時代が来れば、重要なのは優れたハードを持っていることではなく、優れたソフト、すなわち優秀なウエディングプランナーをどれだけ抱えているかがブライダルビジネスの成否を分ける時代になる要素が今出て来ているのです。そのため、今では、ハード面に力を入れるより人材教育に力を入れるホテル・婚礼施設が増えてきているのも当たり前となってきました。

欧米で活躍するウエディングプランナーの大半が、独立起業型のビジネスモデルです。彼らは仕事を直接顧客から請け負い、施設を自ら持たないため、その会場手配からプランニングまで全てを行ないます。こうした高いスキルを持つウエディングプランナーが今後、日本の多くのホテル・婚礼施設・関連業者の方々にも求められてくることでしょう。

日本のブライダル業界は様々な変化を遂げて来ましたが、それでもチャペルウエディング中心の今のスタイルが一般化したのはここ40年程のことです。これから先も色々な変化を経ていくことでしょう。

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