ウエディングプランナーが認識しておきたい結婚式で使われる和製英語 装飾・設備編

前回に引き続いて、ウエディングプランナーが知っておきたい、結婚式で使われている和製英語について見ていきたいと思います。
前回は、結婚式の料理・食事の際に出されたり、使われたりするものの中でどのような和製英語があるか、を見てきました。
今回は、結婚式の装飾や設備などに用いられる和製英語はどのようなものがあるか、外国人のお客様が来られた際はどのような表現のほうがより適当であるか、を見ていきたいと思います。
最近は日本で結婚式を挙げる外国人のお客様も国際結婚の増加や日本文化の人気に伴い、決して珍しいものではなくなってきました。
お客様が日本語に堪能であったり、日本に長く住まわれていて、日本人的な表現に慣れていれば、様々な和製英語にも理解を示して下さるかもしれませんが、やはりお客様をおもてなしする接客業のプロフェッショナルであるウエディングプランナーとしては、相手に誤解なく伝えることのできる正確な英語表現はどのようなものか、を理解しておきたいところです。
誰もが留学などでネイティヴの表現を学ぶ事が出来たり、ウエディングプランナー向けの短期留学語学講座などに参加出来て結婚式で用いられる専門用語の英語表現について学ぶ機会があればいいのですが、忙しいウエディングプランナーは中々まとまった休みを取って留学する機会をつくるのは難しいのも現状です。
ウエディングプランナーや外国人のお客様と接する機会のある接客サービス業で働く方々にとって少しでも和製英語について理解を進めるきっかけになれば、と思っています。
さて、それでは和製英語、装飾・設備編を見ていきましょう。
●和製英語 装飾・設備編
ここでは、結婚式場の設備や備品等も含めた結婚式場の装飾に関わる和製英語はどのようなものがあるか見ていきたいと思います。
・クーラー
暑い季節には「クーラー」は欠かせません。結婚式・披露宴会場には色々な年齢層のお客様、数多くの列席者の方々が起こしになられますから、お客様方の体調管理を考える上でも空調の効きや温度設定は非常に気になるところです。
さて、この結婚式には欠かせない「クーラー」設備ですが、実はこれも和製英語です。
部屋の気温を下げる冷房装置、日本人が言う「クーラー」は
英語では
air conditioner
です。
クーラー(cooler)は
冷たい飲み物などを冷やしておく保冷ボックスのような箱
を指します。
ただ、それもアメリカでは
Ice box
という表現のほうがより一般的ですし、portable ice chestと言えばちょっと堅いかもしれませんが、より的を得た言い方になるでしょう。
・ミキサー
前回、和製英語 料理・食事編をご紹介しましたが、そこに入れたほうが良かったかもしれませんね。
音響機器の「ミキサー」ではなく、ここで見ていくのは、フルーツなどを砕いて混ぜてジュースなどをつくる、あの「ミキサー」です。
これも和製英語で、
英語では、
blender
という表現のほうがしっくりきます。
・ビニールテープ
「ビニールテープ」の「ビニール」は英語でみると
Vinyl
ですが、
発音は少し違って、「ヴァイナル」
に近い音です。
では、「ビニールテープ」は vinyl tape と言えば通じるのか、というとそうではありません。
英語では
plastic tape
と表現すべきでしょう。
日本人が「ビニール」と呼んでいるものは plastic と表現した方が適切な英語表現になる場合が多いです。
例えば、「ビニール袋」も
英語では
plastic bag
となります。
では、 Vinyl は、というと、日本人が「レコード」と呼んでいるあの音楽を聴ける記録媒体の事を指すのが一般的です
vinyl 自体は「樹脂製プラスティック」を指す化学用語ですが、一般的には「レコード」を指すという風に考えて間違いないでしょう。
「ビニールテープ」を
Vinyl tape というと、急に音楽の話をし始めてどうしたんだ?と不思議そうな顔をされてしまうかもしれませんね。
ちなみに「レコード」を指したい場合は、前述の
Vinyl か phonograph record
が良いと思います。
・ペットボトル
「ペットボトル」も「ビニールテープ」同様、
英語では
plastic bottle
と表現した方がしっくりきます。
PET というのは
polyethylene terephthalate の略称で
= PET
です。
日本語だと、「テレフタル酸ポリエチレン」=ペット
となります。
ですから、表記としては決して間違いではないのかもしれませんが、
PET は polyethylene terephthalate の略語なので、通常 「ピーイーティー」と発音します。
Pet
というと、あの愛玩動物の犬猫などの「ペット」をイメージしてしまうかもしれません。
そのため、「ペットボトル」と言われると、???となってしまうのは間違いないでしょう。
会話でも用いられる単語として、「ペットボトル」は完全に和製英語と言えるでしょうし、
「ペットボトル」を英語に直す際に「”pet” bottle」と書けばこれはもう完全に意味の通らない言葉になってしまいますね。
披露宴などで、「ペットボトル」の状態のままお客様にお渡しする事は少ないかもしれませんが、ジュースや「サイダー」などはペットボトルに入った状態で保存されている場合もあるでしょう。和製英語である、と覚えておくに越した事はありません。
余談ですが、よくオーダーされるジュースに「コーラ」がありますが、アメリカでは、coke 若しくは Pepsi とオーダーされるケースが多いです。
Cola でも通じないわけではないのですが、これは あの黒くて甘い炭酸飲料全般を指して cola なので、日本で馴染みのある coka-cola を指すなら アメリカでは coke と言うべきです。アメリカで「コーラ」と言ってもほぼ理解されません。
・フローリング
「フローリング」も日本人にとっては完全に市民権を得た言葉ですね。
世代を問わず「フローリング」といえば、誰もがあの、洋風の家の床を覆う板をイメージする事でしょう。
しかし、この「フローリング」も実は和製英語です。
英語では
wooden floor
という表現が当てはまります。
英語で flooring というのは、床を覆う素材(床材)全般を含む言い方です。
大抵の場合は床板を指すことになるわけですが、必ずしも木材とは限らない点には注意すべきです。
前回挙げた fried potato が 「イモを揚げた料理全般」を指すのと同じ事ですね。 flooring と言ってしまうと木質の「フローリング」に限らず、床を覆っているものは全てflooring なので、畳が敷かれていてもそれは (Tatami) flooring です。
床に用いられる素材は、まとめて flooring materials と呼ぶ事ができます。
flooring materials の例として、
石材(stone)、人造大理石(terrazzo)、畳(tatami)
なども挙げられます。
・ベビーカー
「ベビーカー」をそのまま英語にすると、baby car ですから、子供車になってしまいますね。
日本語の「ベビーカー」を英語で表現する場合、
アメリカ英語なら
stroller
イギリス英語なら
pushchair
が適切な表現です。
箱形(ゆりかご形)のベビーカーの場合、
アメリカ英語では
baby carriage
イギリス英語では
carrycot
と表現します。
「ベビーカー」と言うと、子供が乗って遊ぶクルマ型のおもちゃのことかと思われてしまいます。
会場でウエディングプランナーが「ベビーカー」を手配したり、「ベビーカー」を預かる際は注意したい表現ですね。
次回は、ここでご紹介できなかった装飾・設備関係の和製英語と、結婚式の衣裳・演出に関連する和製英語については見ていきたいと思っています。
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